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「食育基本法」のなかで「食育」とは、『生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てること』としています。
テイクアウトやデリバリーなど、『新しい生活様式』の「食」も定着しつつあります。「食」を通して、未来を担う子どもたちの健全な「こころ」と「からだ」を育んでいくための『食育』について考えてみたいと思います。
昨年は多くの学校が休校になり、子どもたちはクラスメイトと給食を楽しむ機会を失いました。
そして学校が再開された今も、「黙食」を強いられた給食は子どもたちにとって以前のような楽しいものではなくなってしまったでしょう。一方で、企業ではテレワークが推進され、家族とともに食事する機会が増えたという人もいるでしょう。食事の様式も大きく変化した今日。
私たちを取り巻く食の環境に目を向けて、家庭でできること、実践してみませんか。味覚の発達は10歳ころまでに終わると言われています。人間の味覚の基本は「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」の5つあり、この他に辛みや渋み、食べ物の匂いや色合い、歯ごたえ、食卓の雰囲気などが加わって「おいしい!」「まずい…」という感覚が育ってきます。
子どものうちから濃い味付けや加工食品に慣れてしまうと、それが好みの味になってしまい、味覚の幅が広がらなくなってしまいます。また、生活習慣病にもなりやすくなってしまうので注意が必要です。ぜひその季節の旬の食材を使った献立にチャレンジしてみてください。その時期の自然の恵みをたっぷりと吸収して育っている旬の食材は、新鮮で栄養価も高くおすすめです。
○家族そろって食卓を囲むことで、家族の温かさや安心感を感じることができます。
○私たちの食べ物である肉や魚、野菜はすべて生命です。
その「命」のエネルギーをいただいて私たちは生きています。また、食卓に並んでいるものがどこでとれ、運ばれ、調理・加工されたのか、そこに関わってきた人々の 努力を学びます。
そのすべてに感謝して「いただきます」「ごちそうさま」を伝えましょう。○“一家団らん”や“おふくろ(おやじ)の味”は大人になってからも温かい家庭の記憶として、人生を支える力となります。
子どもの免疫力を高めるには、野菜や海藻を中心にバランスよくとることが大切です。
ビタミンやミネラルが豊富な野菜をとることで、食物の消化吸収や老廃物の排泄、エネルギーの生産など、身体の生理機能が調整され、免疫力が高まります。『まごわやさしい(孫はやさしい)』*積極的にとりたい食材の頭文字です!
め:良質のたんぱく質とマグネシウムが豊富
ま(ナッツ類):活性酸素の働きを抑える抗酸化栄養素
かめ(海藻類):ミネラルが豊富
さい:βカロチンやビタミンCが豊富
かな(特に青魚類):DHAやEPAが豊富
いたけ(キノコ類):ビタミンDが豊富
も:食物繊維が豊富
農林水産省では、令和7年までに達成を目指して食育推進基本計画の目標値を掲げました。その中には「日本の伝統的な食文化を継承すること」や、「持続可能な食を支える食育」を推進する新たな目標が設定されています。
私たち日本人には『和食(ユネスコ無形文化遺産)』という、世界に誇れる伝統的な食文化があります。
近年、パンやスパゲッティなどを好む傾向が若い世代で多くなっているようです。
古くから主食として食べられてきた「ごはん」とともに、和食メニューでバランスのよい食事を意識してみましょう。参考:農林水産省― 食育白書
同 ― 第4次食育推進基本計画 他
関連記事横に食育啓発ピクトグラム(引用:農林水産省)を配置
on 2021年6月29日
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