2016.05.1 五月病
- 桜の季節も終わり、新入生や新社会人として意気揚々と新しい環境で生活をスタートさせた人たちの中には、ゴールデンウィーク明けのこの時期になんだか訳もなく憂うつな気分に陥ってしまっている・・・なんてことがあるかもしれません。
もしかしてそれは「五月病」なのでは!?5月の連休明けからよくみられる症状だから、5月限定の季節病かな?と思ってしまう人もいるかもしれません。
でも実際は5月に限らず発症し、症状が改善されないまま長期化するとうつ病にまで進展しかねないという、ちょっとやっかいなものらしいです。
「五月病」は正式な病名ではなく、医学的な病名としては、環境への適応が難しく精神的・身体的な不調にみまわれる「適応障害」のひとつとされます。
五月病になりやすい人にはいくつかの共通点があるようです。*完璧主義で責任感が強い人
*几帳面できっちりしている人
*まじめで内向的な性格の人
*我慢強い人
*理想が高い人
*周囲への気配り、気遣いのできる人就職や進学といった大きな目標を達成したが次の目標が見つからない、新しい環境での人間関係がうまくいかない、想像していた生活と現実とのギャップについていけないなど、新しい環境への期待が高すぎる人や完璧を求める人ほど陥りやすいといわれています。
逆に、おおざっぱで細かいことなど気にしないような人は、五月病にはなりにくいようです。
また行動面でも変化があらわれます。・仕事の作業効率が悪くなったり、ミスが増える
・朝、布団からなかなか出られない
・ヒゲ剃りや化粧などの身だしなみや服装などに気を遣うのが面倒になる
・人との会話、趣味をやるのもおっくうになる
新しい環境のなかで緊張状態を続けてきたため、徐々に蓄積されたストレスが知らず知らずのうちに心身の不調となってあらわれてくる五月病。
早く新しい環境に慣れようと一所懸命やろうとすればするほど、思うようにいかないストレスで「この会社は自分に合わないのではないか」「自分がやりたかったのはこの仕事ではない」などと思ってしまいがち。
ストレスの原因が会社や仕事上の人間関係にあるのだから、そこから遠ざかれば症状は好転します。そうは言っても以前の環境に逆戻りするわけにもいきません。
理想と現実のギャップに折り合いをつけられるようになったり、環境に慣れていくことで自然と症状が改善されてくるのも五月病の特徴です。
*完璧主義をやめてみよう
(効率や結果を急いで求めすぎないで。最初はうまくいかなくても、失敗は成功の元!)
*悩みごとは抱えこまず、家族や友人に聞いてもらおう
(似たような悩みを抱えた人は他にもいる!自分だけなんじゃないかと深刻にならないで)
*新たな目標を決めよう
(小さな目標を定めて、その目標を達成することで、喜びと自分に自信を取り戻すきっかけに)
*規則正しい生活を心がけよう
(連休中に乱れた生活リズムは早めに修正!)
*軽い運動で気分をリフレッシュしよう
(趣味のスポーツなどで体を動かすことで脳内のセロトニンの働きが活発に)それでも症状の改善がみられず、漠然とした不安感におそわれたり、意欲が失せた状態になり「うまくいかないのは自分に能力がないせいだ」などと自責的な考えに陥ってしまうようであれば、精神科や心療内科の受診をおすすめします。
2016年5月1日 9:00 AM ishigami