2019.07.15 歯ぎしり
- 朝起きると顎が痛んだり、なんとなく歯に違和感を感じているという人は、もしかしたら就寝中に歯ぎしりをしてしまっているかもしれません。
歯ぎしりは自覚症状がなく、よく睡眠中に起こるのが特徴ですが、日本人のおよそ5~15%にみられるといわれていて、決して珍しいものではありません。しかし、それが毎日続くと睡眠の妨げになるだけでなく、歯や全身に悪影響を及ぼすことがあります。
知らず知らずのうちに歯ぎしりが習慣になってしまっている場合は、早めに対処することが必要です。
無意識におこなう「歯ぎしり」と「咬みしめ」「食いしばり」を総称して『ブラキシズム』といいます。
昔から、『歯ぎしりをして悔しがった』とか『歯を食いしばって耐え忍んだ』などと表現されているように、ほとんどの人が多かれ少なかれ、習慣のひとつとして日常的におこなっている行為であることがわかります。
問題となるのは、ブラキシズムの程度が障害を引き起こすほど激しくなってしまったときです。
■ 自然に口を閉じた状態では上下の歯が触れていないのが正常ですが、以下の状態のとき上下の歯が接触しているようなら「咬みしめ」の傾向にあります。
■ 歯の状態、体調を確認してみて以下の項目に該当する人は、睡眠中に「歯ぎしり」している可能性大です。
歯には、普通に咬み合せた状態でもその人の体重と同じ位の力が加わるのですが、歯ぎしりをしている時はその2倍程度の力が加わっています。
歯ぎしりによって、歯の摩耗、破折、知覚過敏などを引き起こしたり、顎関節の痛み、肩こりや頭痛、倦怠感など全身にまでダメージを受けるようになってしまうと、治療の必要があります。
一度歯科医院で診察を受け、咬み合わせや、歯や顎の状態を診てもらいましょう。
■ 心因性、ストレス性によるもの
人はストレスを感じるとウロウロ歩き回ったり貧乏ゆすりをしたり、無意識にストレスを発散するための行動を起こします。
歯ぎしりもそういった行動の一種として現れることがあり、その場合はストレスが取り除かれることで治まることがほとんどです。
■ 咬み合わせ異常によるもの
むし歯や歯並び・歯周病などで噛み合わせに違和感があったり、顎の変異や金属冠の不適合などがあると歯ぎしりをすることがあります。
長期的に歯ぎしりが続くと歯が削れたり折れたり、顎に負担がかかったりして更に咬み合わせを悪くしてしまいます。
これらが原因の場合は、しっかり治療をして不具合を改善することにより、歯ぎしりを軽減させることができます。
□ 就寝前の1時間はリラックスタイムにして自分の好きなことを楽しもう
□ 低めの枕に首の付け根までのせ、顎を上に向けて寝るようにしよう
□ 布団に入ったら「明日はきっと楽しい一日になる」「唇は閉じて歯は離す」など、何度も声に出して自分に暗示をかけて眠ろう
□ 歯科医院で歯の形に合わせたマウスピースを作り、就寝時に装着して寝るようにしよう
2019年7月15日 9:00 AM ishigami