2016.09.15 無痛治療
- 「虫歯になってしまったけど、歯医者さんに行くと歯を削って痛いし、怖いから行きたくない…」
誰でも一度はこう思ったことがあると思います。痛みは人によって感じ方に個人差がありますが、大抵の人は「痛くされるのではないか」という恐怖心から痛みに敏感になっています。しかし、現在では痛みを抑えて治療する「無痛治療」という治療法があり、あなたの「歯医者=痛い・怖い」という固定概念を覆し、歯医者嫌いを克服してくれる画期的な治療法です。
歯科における痛みのほとんどは、虫歯や歯周病などの「病気による痛み」と、歯を削ったり抜いたりする「治療による痛み」の2種類です。これらの痛みを麻酔によって軽減し、痛みのない治療をする方法が「無痛治療」です。しかし、この「麻酔を打つ時の注射が痛くて嫌だ」いう方もいると思いますが、この「麻酔を打つ時の痛み」までも取り除いてしまうのが現代の「無痛治療」なのです。
麻酔の針が刺さる痛みを無くすための麻酔です。ゲル状やスプレータイプの麻酔薬を部位に塗りこみ、粘膜の表面をマヒさせます。 処置時間は約2分程度です。
削らない虫歯治療法です。高圧のエアーで微細な酸化アルミナ粒子を噴射させ、虫歯を吹き飛ばします。健康な部分の歯は残し、虫歯だけを的確に吹き飛ばすことができます。
削る音も振動もなく、静かに虫歯治療ができますが、小さな虫歯にしか使用できません。
レーザー光を照射して虫歯を治療したり、虫歯菌を滅菌する治療法です。その他、歯周病や口内炎の治療や歯グキの黒ずみの除去、腫瘍の切開など幅広い治療が可能で、ほとんどの治療が麻酔なしでできます。
虫歯をカリソルブ溶液と呼ばれる3種類のアミノ酸と亜塩素酸ナトリウムの混合液で溶かして治療する方法です。アミノ酸が健康な歯を保護し、亜塩素酸ナトリウムが虫歯の部分を溶かしていきます。
噛み合せ面の初期の虫歯のみ使用できます。
コンピューター制御によって麻酔を行う機械です。細い針でもコンピューター制御でゆっくりと一定に麻酔薬の注入ができるので、注射時の痛みを軽減することができます。
医院によっては更に痛みを抑えられるよう、麻酔薬を温めて使用するところもあります。
向精神薬・鎮痛薬を静脈に投与することにより、リラックスした状態で治療・手術を受けられる方法です。
まず点滴により薬剤を投与します。5分ほどでうとうとした状態になりますが、全身麻酔と違い意識がなくなることはなく、医師の指示には反応できる状態で、呼吸も自分ですることができます。いつも長く感じていた治療もあっという間に終わったと答える方が多いそうです。
歯医者恐怖症の方や、嘔吐反射を起こす方、障害者の方にもお勧めの治療方法です。インプラントなどの手術や、親知らずの抜歯にも用いられます。
いくら無痛治療を受けても、担当の医師を信頼していなかったり、治療に不満があれば心理的な不安が生まれ、治療中でも恐怖心から痛みに敏感になることが多いです。
まずは自分の信頼できる歯医者さんを探し、自分が納得できるまで説明を受けましょう。
無痛治療の中には保険適応外で全額自費のものもあります。これは医院によっても違いますので、保険適応をしているかをよく調べた上で治療を受けましょう。
小さな虫歯であれば無痛治療にも様々な選択肢があり、麻酔なしで虫歯を治療することが可能です。
特に子どもの歯は虫歯の進行も早いので、早期発見できるよう定期的に健診を受けたり、シーラントなどで虫歯の予防をしましょう。
2016年9月15日 9:00 AM ishigami