2016.10.01 花粉症
- 日中の暑さも和らぎ、爽やかな秋風を感じる季節になりましたが、毎年この季節に秋の花粉症に悩まされる人が急増しています。昨年までは気持ちよく秋の風を感じていた人でも、今年は夏の終わりからなんだか風邪のような症状がある、春でもないのに鼻がぐずぐずして目がかゆいなどの不快感におそわれている人もいるのではないでしょうか。「花粉症」は誰でも突然発症する可能性があるアレルギー疾患です。
体質や食生活、気候の変化などさまざまな原因から発症し、一度発症すると完治が非常に難しい病気です。
家族や本人がアレルギー体質であったり、花粉に接する機会の多い人は特に注意が必要です。
人間の体には外から侵入しようとする異物と闘う「抗体」を作る機能があります。体が花粉を外敵とみなし、過剰に抗体が作られ続けるとやがて花粉と抗体が結合します。
この花粉と抗体が結合したものが、粘膜にある「肥満細胞」に結合すると、肥満細胞内から炎症を引き起こす物質(ヒスタミン)が放出されて神経を刺激、くしゃみ・鼻水・かゆみなどの症状が現れます。
目や鼻、のどなど、「首の上」の症状が主ですが、熱感や倦怠感など全身症状を伴うこともあります。
★花粉を吸い込まないことが基本!
・風の強い晴れた日は外出を控えめに
・帰ったら手、顔、鼻、目を洗い、うがいをする
・プロテクター付メガネ、ゴーグル、マスク、スカーフ、帽子などを着用
・車の排気口に注意
・服は花粉のつきにくいすべすべした素材のものを
・髪は花粉がつかないようにすっきりまとめる
・家に入る前は玄関先で衣服や髪、持ち物についた花粉をはらう
★花粉を家の中に入れないことが大切
・風の強い晴天の日は窓を開けっ放しにしな
・室内の掃除をこまめにする
・じゅうたんは敷かない
・空気清浄機を使用する
・洗濯物や布団は室内に干したり、外に干すときは花粉除去スプレーを利用するなど工夫を
★自分の顔にぴったりフィットするものを
最近では、平型、立体型、不織布、ガーゼなど様々な素材や形のマスクが販売されていますが、マスクを選ぶ1番のポイントは、素材や価格よりもどれだけ自分の顔にフィットするかということ。
せっかく効果の高いマスクを購入しても、サイズが合わず鼻や口の周りに隙間が空いていては、花粉が入り放題ということになりかねません。自分に合ったサイズのマスクを探し、その中からより密着度が高く、衛生面を考えると使い捨てものを選ぶと良いでしょう。
アレルギー性疾患である花粉症は短期間で完治させることはできません。それでも薬でつらい症状を少しでも楽にすることはできますし、気長に構えれば元から治すことも可能です。
≪内服薬≫
内服薬にはくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの原因となるヒスタミンを抑える成分が入っており、つらい症状を和らげます。効き目が長く持続するように工夫された薬もあります。≪点眼薬・点鼻薬≫
目薬は目のかゆみや充血を緩和します。
点鼻薬は鼻水、鼻づまりを速やかに止めることができます。また鼻の粘膜の充血や腫れをおさえ、鼻の通りをよくし、眠気を催すことが少ないという利点もあります。
2016年10月1日 9:00 AM ishigami