2019.10.01 食事を楽しむ
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食欲の秋がやってきました!
私たちにとって「食べる」ことは生きていくために必要不可欠なことですが、忙しい現代社会において、大切な人とゆっくり食事を楽しめている人はどのくらいいるでしょうか。
仕事をしながら、家事をしながら、テレビを見ながらなど、いわゆる「ながら食べ」で食事の時間は二の次、三の次になってしまっているという人もいるかもしれません。風邪など、体調を崩したりして食欲がなく何も食べられなくなった後に、回復してやっと食べられるようになった時の食事のおいしさに感動して、健康であることのありがたみを実感する・・・
そんな経験は誰もが一度はしているはずです。80年を超える長い人生、いつまでも健康で食事を楽しめる生活を送りたいですね。
食事をおいしく楽しむためには味覚はもちろんですが、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、五感すべてをフルに使うことで食事の満足感も倍増します。
『視覚』
・盛り付け、彩りなど
『聴覚』
・(サクサク)噛む音、(麺など)すする音など
『触覚』
・舌触り、歯触り、喉越し、噛み応えなど
『嗅覚』
・香り、におい、香辛料が鼻に抜ける刺激など*「シズル感」で五感を刺激!
今若者を中心にSNSへさまざまな画像の投稿が流行していますが、見た目にも華やかでおいしそうな料理の画像には、『視覚』から五感すべてを刺激するような「シズル感」が溢れていますね。“シズル”は英語の「sizzle(肉がジュージューと焼けて肉汁がしたたり落ちているような状態)」から発して見る人の食欲をそそるような状態を表現することばとして使われています。
滴り落ちる肉汁、グラス表面の水滴、温かい料理から立ち上る湯気など
焼ける音、煮える音、揚げる音、グラスに当たる氷の音など
料理が盛り付けられている器・椀の質感、温かさや冷たさなど
スローフードとはイタリアから発祥(1986)して国際的に広まった運動で、土地の食材を使い、郷土料理や文化を見直すことを目的としています。
日本にも『地産地消』ということばがあります。生産者の想いに触れ、新鮮な旬の食材に感動し、懐かしい郷土料理を味わい、伝統的な食文化を継承していくこと・・・
「スローフード」を意識して私たちの食生活を見直してみませんか?
食事を楽しむことの「本質」が見えてくるかもしれません。
食事を楽しむためには、しっかり噛める歯がなくてはいけません。
平均寿命は男女ともに80歳を超えましたが、実は歯の寿命は50~65年といわれています。「8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動」というのをご存じですか?
『80歳になっても20本以上自分の歯を保とう』という啓発運動です。しっかり「咀嚼」することは脳が活性化されて認知症の予防にも効果があります。また、はっきりとした発音で会話ができることは、より長く人生を楽しむことにつながるはずです。
生涯を通して自分の歯で食べる楽しみを味わうためには、歯の寿命を延ばすためのお口のケアもとても大切です。
2019年10月1日 9:00 AM ishigami