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あなたは自分の血液型を知っていますか? 最近では出生時に血液型を調べる産院は少なくなったようです。
日常生活で血液型を知らなくても特に困ることはないので、若い人たちの中には自分の正確な血液型を知らないという人もいるかもしれません。日本人はA型が約4割、O型が約3割、B型が約2割、AB型が約1割ですが、世界全体で見た血液型の割合は、人種や民族によってかなり異なっています。
また世界の血液型分布には、人類が太古の昔から闘ってきた感染症との歴史も大きく影響しています。 -
世界で最も多い血液型はO型ですが、そのルーツは約四万年前にアフリカで誕生したクロマニヨン人で、彼らはみんなO型だったといいます。
彼らは狩猟民族として肉を食べて暮らしていました。しかし人口増加とともに獲物も少なくなり、その後アジアやヨーロッパに移動して農耕生活を始めるようになります。
穀物や農産物を主食とすることで、狩猟時代とは異なる消化器官や免疫系を持つようになり、彼らの中からA型の血液型が出現したのです。一方、ヒマラヤの山岳地帯へ移動したグループは、家畜を飼い、牧草や水を求めて移動する遊牧民族として生活を始めます。
彼らは干し肉や乳製品などの保存食を食べるようになり、この時B型の血液型が誕生しました。最後に登場するAB型の歴史はまだ千年程度といわれるほど浅く、東方の騎馬民族が東から西へと侵略を続ける間に、A型を持つ人種とB型を持つ人種との混血が起こり、AB型が誕生したと考えられています。
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狩猟民族を祖先にもつO型の人は、胃酸の分泌が多く、肉類の消化に適しています。
農耕民族を祖先に持つA型の人は、野菜や穀類を消化する酵素をたくさん持っています。
遊牧民族を祖先に持つB型の人は、消化器系、免疫系が強く、環境の変化にも柔軟です。
A型とB型の両方の特徴を併せ持つAB型ですが、どうやら両方の特徴を受け継いでいる面と、逆に受け継がなかった面とがあるようです。
AB型は免疫力が弱く病気になりやすいものの、特定の感染症には極めて強い抵抗力を持っているようです。そして民族の血液型構成とその分布には、時代や地域で流行した感染症などの病気が影響を与えているとも考えられています。
人類史上もっとも恐れられた感染症のひとつでもあるマラリアについては、O型がもっとも重症度のリスクが低いことがわかっています。反対に、コレラに関してはO型はもっとも感染しやすく、他の血液型に比べてワクチンも効きにくく、死亡率も高いという研究結果もあり、このことからも血液型によって病気のリスクが異なることが分かります。
参考文献)講談社:『血液型で分かるなりやすい病気なりにくい病気』
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肉体の限りを尽くし、命がけで獲物を仕留めて生きてきた狩猟民族の特性を持つO型は理性的で、合理的、行動力のある努力タイプの傾向があるようです。
定住して農作物を作ることで人間同士がより協力し合い生きてきた農耕民族の特性を持つA型は、内向的、保守的、順応性があるのが特徴のようです。
不毛の地を渡り歩き、さまざまな人種と交流して生きてきた遊牧民族の特性を持つB型は、本能や感覚の鋭い、判断力、集中力のあるタイプが特徴のようです。
血液型の世界ではまさに「新人類」のAB型ですが、突発性、感受性、独創性のある天才タイプで、まさにこれからの時代に何らかの能力を求められて誕生した血液型なのかもしれません。
血液型の遺伝子には、遠い祖先たち民族の歴史がすり込まれているのではないでしょうか。
現代の私たちも、その歴史を血液型に受け継いでいるのかもしれません。
on 2023年2月28日
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