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『舌』にはどんな役割があるでしょうか?まず一番に思い浮かぶのは「味覚を感じること」でしょう。
「味わう」以外にも「食べる」「話す」そして「歯並びの形成や維持」に関わることまで、舌はいくつもの大切な役割を担っています。 
舌は、口腔内にある複数の筋肉が組み合わさってできた器官です。
そのため柔軟で前後・左右・上下・ねじるなど、さまざまな方向に動かすことができます。舌の表面には多数の小さな突起(乳頭)があり、これが味を感じるための器官として機能しています。
① 味覚機能 ―「おいしい」を感じる中心的な器官

私たちは食べ物を口にしたとき、舌や喉の奥に広がっている「味蕾(みらい)」と呼ばれる花の蕾のような形の微小器官が、食べ物の成分(甘みは糖質、うま味はアミノ酸など)と反応して味を感じとっています。
そして味覚の情報と他の感覚器の情報が脳に総合的に伝わり、「おいしい」や「まずい」を判断しています。味覚には甘味、旨味、塩味、酸味、苦味の5種類があり、「甘味」にはエネルギー源としての『糖』の存在、「旨味」には筋肉や血液をつくるのに不可欠な『タンパク質』の存在、「塩味」には体液バランスを保つために必要な『ミネラル』の存在を感じ取っていて、これらは私たちが生きていくために必要な栄養源「おいしさ」の指標となるものです。

一方で「酸味」には食物の腐敗や果実が未熟であることのシグナル、「苦味」には毒物の危険を知らせる警告、といった重要な役割を担っています。
本来は人に害をもたらす味である「酸味」や「苦味」も、長い年月をかけて培ってきた食経験を通じて、安全な食物と認識されれば、コーヒーやレモンのように苦味や酸味があるものもでもおいしいと感じることができます。加齢や口腔内の乾燥、舌の汚れ(舌苔)が増えると、味を感じにくくなることがあります。
「最近味が薄く感じる」といった変化は、舌からのサインかもしれません。② 咀嚼・嚥下(そしゃく・えんげ)機能 ― 食べる動作を支える
食べ物を唾液と混ぜて飲み込みやすい形にまとめるのも舌の仕事です。
飲み込むときは、まとめた食塊を喉の奥へと移動させて、食道へ送る動作を助けます。舌の動きが低下すると、食べこぼしが増えたり、むせやすくなるなど、食事の安全性にも影響します。
③ 構音機能 ― 正しい発音をつくる
「さ行」「た行」「な行」「ら行」など、多くの音は舌の形や位置、動きによって作られます。舌の動きがスムーズでないと、発音が不明瞭になり相手に伝わりづらくなってしまいます。
会話やコミュニケーションを図るうえでも、舌は欠かせない存在です。④ 歯並びの形成 ― 舌は歯の内側から支える力

舌は、無意識のうちに歯の内側から適切な圧力をかけています。
一方、唇や頬は外側からの圧力によって歯を支えています。このバランスが崩れると、出っ歯、開咬、歯列の乱れにつながることがあります。とくに成長期のお子さんでは、舌の位置や癖が歯並びに大きく影響します。
※ 舌を清潔に保つ:
舌の表面に付く白っぽい汚れ(舌苔)は、味覚低下や口臭の原因になります。
専用の舌ブラシや柔らかい歯ブラシで、やさしくケアしましょう。
※ 口の中を乾燥させない:
唾液は味覚を正常に働かせるために重要です。水分補給、よく噛む習慣、口呼吸の改善を心がけましょう。※ 舌をよく動かす:
しっかり噛んで食べる、会話を楽しむ、発音を意識することは、舌の筋力維持につながります。※ 違和感があれば早めに相談を:
味が分かりにくい、舌が痛い・しびれるなどの症状が続く場合は、かかりつけの歯科へ相談しましょう。
on 2026年1月14日
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