目・眼・瞳

  • 目・眼・瞳2021年が幕を開けました。今年は外出自粛の新年となり、多くの人は新年を家族とともに静かに迎えているのではないでしょうか。
    外ではマスク姿がすっかり定着し、新しい生活様式も浸透しました。私たちは人と会うとき、口元がマスクで隠された相手の表情を目から感じとらなければならなくなり、「目」が伝える印象や感情を、より敏感に捉えられるようなってきているかもしれません。

    また、私たちは外界から入る情報の80%以上を目から得ているといわれており、眼は感覚器官としての『見る』という重要な役割も担っています。

  • 誰にでもある「盲点」眼球図

    よく「盲点」のことを“人が気づかずにうっかり見落としている点”という意味で用いますが、「盲点」は実際に私たちの目にも存在しているものです。
    マリオット盲点(盲斑)ともいわれており、網膜上の視神経が束になって脳へと出ていく視神経乳頭という部分のことで、この部分には視細胞がありません。
    私たちがふだん盲点を意識することなく見えているのは、目から入った情報が脳の機能によって補完されて『見て』いるからなのです。

    *盲点を探してみよう!
    ①まず左眼を閉じます。(左手で左眼を覆ってもOK)
    ②右手の人差し指を立ててひじを伸ばしまっすぐ肩の高さまで上げます。
    ③右眼だけで人差し指の先を見つめます。
    ④その位置から目をそらさずに右腕をそのまま外側(右方向)へゆっくり動かします。すると、視界から指先が消えるポイントがあります。これが『盲点』です。
    (左眼も同様に盲点を探してみてください)

    盲点を見つけてみる

  • 目は健康のバロメーター

    目はあなたの健康状態も映し出します。貧血や黄疸がひどくなると結膜の色に現れますし、眼底を見れば動脈硬化や糖尿病などの病気の進行を知ることもできます。

    *片眼で視野チェック!
    普段の生活の中で片眼でものを見る機会は少ないと思いますが、視野狭窄を引き起こす緑内障などの病気は両眼で見ていると気づきにくいものです。
    40歳以上の方は片眼ずつ左右の視野チェックをしてみましょう。
    (Pfizer「視野の欠け」セルフチェック:https://www.ntg40.jp/selfcheck/howtouse02.html)

  • 目の動きは“心”の動き!?

    eye-iconカギを握る「固視微動」とは
    視線が同じ場所にとどまっている間も、目は無意識に細かく動き続けていて、この刺激がものを見る能力に必要不可欠といわれています。
    さらに、この微細な眼球運動の中でも振れ幅の大きいものは「マイクロサッカード」と呼ばれ、無意識に注意を惹きつけられているものの方へ反応が偏るのだそうです。
    つまり、マイクロサッカードには人の隠された思惑や密かな欲望が表れてしまっているらしいのです。(参考:日経サイエンス記事-バロー神経学研究所)

    eye-icon溢れ出る「涙」の秘密
    涙は乾燥から目を守りまぶたをスムーズに動かすための基礎分泌としての役割と、ゴミが入ったときなどに刺激を受けて洗い流すための役割があります。

    大泣きしてスッキリ

    一方で嬉しい、悲しいといった感情の変化による涙は自律神経の働きが関係しています。自律神経には活動を活発にさせる交感神経と、穏やかにリラックスさせる副交感神経があります。
    感情が高ぶるとストレス物質が分泌され、それを落ち着かせようと副交感神経が働いて涙が出るのです。涙の中にはストレスによって分泌される副腎皮質ホルモンが含まれていることがわかっています。

    泣くとスッキリするのは涙と一緒にストレス物質を排出しているからなんですね。

  • 魅力的な「瞳」

    日本人に多い瞳の色はこげ茶や茶色ですが、これは虹彩に含まれるメラニン色素の量によって変わってきます。
    人の瞳の色は20種類以上もあるそうで、太陽の光が強い暑い国では黒やこげ茶色の瞳の人が多く、逆にヨーロッパなど太陽光が弱く寒い国ではメラニン色素の量が少なく、青やヘーゼルカラーの瞳の人が多い傾向にあるようです。眼の接写

    (右の写真=アルメニアの写真家で物理学教授のSuren Manvelyan氏によるマイクロスコープを使った人間の目の接写。ブラックホールのような黒い瞳孔と、周りの虹彩は星雲のようで神秘的な宇宙を感じさせる。)

    *「瞳」でロック解除できる虹彩認証とは
    生後2年ほどで形成が完了しそれ以降生涯変化することがないため、個人の識別方法としては認識精度がとても高い。眼の疾病などの影響もほとんど受けることなく、また非接触での認識が可能なため、一部のスマートフォンやタブレットでもすでに導入されている。

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